トークショーいまからを愉しむ
素敵な未来のために
中園 ミホさん(脚本家)
イベントでは、「いまからを愉しむ素敵な未来のために」と題した、脚本家・中園ミホさんによるトークショーが行われました。
「私は"失言の女王"といわれていまして、今日もたくさんの失言があるかもしれませんが、どうかインターネットなどに書き込まないでくださいね」と来場者の笑いを誘い、会場はすっかり和やかな空気に包まれました。
大学卒業後、コピーライターや占い師を経て、脚本家としてデビューというユニークな経歴。ドラマ『ハケンの品格』(日本テレビ系)、『花子とアン』(NHK)、2018年のNHK 大河ドラマ『西郷どん』といったヒット作品を次々に手がけてきた中園さんは、リアルな人物描写、とりわけ"女性の本音"を描くことには定評があります。
トークショーでは、『西郷どん』執筆時のエピソードから、占い師時代に培われた人間ウオッチングの技、自身の人生経験まで話題は広がりました。そして、これからの人生を楽しむためのエールに熱心に耳を傾ける、来場者の姿が印象に残りました。
中園さんが、心に留めている言葉として挙げてくれたのは、『花子とアン』の中で主人公が語る、『赤毛のアン』の一節です。
「曲がり角の先には、何があるか分からない。でも、それはきっと良いものにちがいない」
人生は真っすぐな道を歩いてきたつもりでも、先が見えなくなるときがある。そこでしゃがみ込んでしまったらつらいだけかもしれないけれど、見えないからこそ、その先には素敵なものが待っていると信じられる。中園さんは、いつもそう考えているそうです。
また、多くの女性へのメッセージとして敬愛する映画監督、クロード・ルルーシュさんから贈られた言葉を紹介してくれました。「私があなたに贈るアドバイスはただ一つ。前よりも人生を楽しみ、人生を前よりも愛することです。たとえ、それが未知の場所であろうとも」
中園さん自身が、勇気をもらったというこの言葉。「若々しさは、見た目ではなく内側から出るもの。皆さんにとっても、人生を楽しみ未知の場所に踏み込んでいく勇気が、きっと素敵な未来につながっていくのだと思います」
中園さんのトークに、来場者が共感したひとときでした。