不調を放置していると、
深刻な病気を招く可能性も
病気ではないけれど、なんとなく体調が悪い......。このような「健康」と「病気」の間にある状態を、東洋医学では「未病」といいます。
2000年以上前の中国の書物『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』に「聖人(優れた医者)は未病を治す」という一節があるように、病気になる前の段階で予防することが重要だという考え方が、長きにわたって受け継がれてきました。
健康と病気の間には、明確な境目はありません。体は健康な状態から突然病気になるのではなく、何年もかけて徐々に変化していきます。白から赤へとはっきりと変わるのではなく、淡い色から濃い色へとだんだんグラデーションを重ねていくようなイメージを描いてもらうとわかりやすいかもしれません。
「なんとなく不調を感じているけれど、別に病気ではないのだから気にしないでおこう」などと何年も放っているうちに次第に悪化し、やがて深刻な病気を招く場合もあります。
病気を防ぐために大切なのは、できるだけ軽い症状のうちに気づき、早めに対策することです。
そこで、東洋医学の「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の観点から自分の未病の状態について知ることができる簡単なチェックリストを紹介します。「気」はエネルギー、「血」は血液の循環、「水」は体内の水分代謝を表します。
では、次の項目をチェックしてみてください。