管理栄養士の榊玲里さんは、健康長寿食として知られる“地中海式食事法”をベースに、和食で取り入れられるようにアレンジした“地中海式和食”という考え方を広めようとしています。
ベースとなった“地中海式食事法”は、イタリアやギリシアといった地中海沿岸の国々で取られている伝統的な食事法のこと。この食事法が注目されたのは1950年代のアメリカでの調査がきっかけでした。当時のアメリカは生活習慣病が増えていました。そのための対策を探ろうと世界の食生活の調査が行われたのです。その結果、地中海沿岸の国々では心臓病による死亡率がアメリカや北ヨーロッパと比較して3分の1以下であることがわかりました。以降、様々な研究が行われ、健康長寿につながるこの地域の食事法が“地中海式食事法”として世界に知られるようになったのです。