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特集:楽器×脳活

脳が目覚める! 大人の音楽教室

2020/1/18

大人の習いごととして人気が高い「音楽教室」は、脳の活性化に効果がある――!?
「脳はいくつになっても成長する」と提唱する、脳内科医の加藤俊徳先生を訪ね、音楽教室と脳の活性化の秘密を探りました。

脳を目覚めさせる楽器演奏のメリット

毎日、同じ時間に起きて、会社に行ったり、家事をしたり。そんな生活に不満はないけれど、なんとなく流されて日々が過ぎているように感じているあなた。もしかすると、脳が眠りかけているかもしれません。惰性で物事を進めるようになると、脳は成長を止めてしまいます。「やる気が出ない」「物忘れが増えた」「すぐにカッとなる」というのも、脳が不活性化しているシグナル。思い当たる人は、眠りかけている脳を起こす方法を試してみましょう。

そんな脳の特性を考えると、楽器の演奏は、非常に効率よく脳を活性化できる手段といえるでしょう。両手を別々に動かすことに加え、足や口を同時に使う楽器は、運動系脳機能のあらゆる場所を刺激します。また、同時に楽譜を見ることにより視覚系が、演奏を覚えようとすることにより記憶系が、それぞれ刺激されます。それだけではありません。演奏が上達し、より表現豊かに演奏をしたいと工夫することで感情系を、作曲家の意図をくみ取ろうとすることで理解系を活性化させることができるなど、脳の大敵である「慣れ」がこないのも、楽器演奏の優れた点といえます。

脳を目覚めさせる楽器演奏のメリット

大人になると、未知の経験はだんだんと減ってしまうものですが、脳が一番活性化するのは「初めてのこと」を行う時。特に今まで楽器の演奏をしたことがない人は、楽器に挑戦すると、脳が活性化されます。

音楽教室に通うことでもっと脳は目覚める!

音楽教室に通うことでもっと脳は目覚める!

楽器の演奏は、動画などで学ぶこともできますが、脳の活性化という観点で見れば、教室に通うのがよいでしょう。人と向き合うと、相手の表情や周囲の状況などから、多くの情報を得ようと、脳はよく動きます。また、人は自分を客観視するのが苦手。だからこそ指導してくれる先生がいて、“できないことを知り、それができるように導いてもらう”ことも脳への影響が大。ほかにも“怒りっぽい”と感じることがあれば、聴覚系を活性化することで改善されます。聴覚系が発達すると、人の話をしっかりと聞くことができ、他人との間にトラブルが起きにくくなればイライラも減ることが分かっています。音楽教室は、演奏が常に耳に入ってくるので、聴覚系の脳の聞く力が自然と刺激されるのです。

「他人と演奏を比べてしまうから、レッスンに通いたくない」と不安に思う方は、演奏の違いは「脳の動かし方の違い」でしかないことを心に留めておいてください。脳は経験することでしか、成長できません。でも、自分と全く同じ経験をしている人は、世の中に1人もいませんよね。つまり同じ曲を同じ楽器で演奏しても、使っている脳の部位は、人それぞれ違うのです。あなたの音楽は、あなたの脳だけが奏でられる特別なもの。演奏の違いを楽しむことこそが、大人が音楽教室に通う醍醐味。そう考えるとワクワクしませんか。ワクワクしたあなたの脳は今、活性化の真っただ中です。

脳内科医 加藤俊徳先生

脳内科医 加藤俊徳先生

医学博士・加藤プラチナクリニック(https://www.nobanchi.com/)院長。株式会社「脳の学校」代表。脳番地トレーニングの提唱者。医師となって以降、乳児から超高齢者まで1万人以上をMRI脳画像を用いて診断し治療。著書『脳の強化書』(あさ出版)、『発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング』(秀和システム)、『部屋も頭もスッキリする!片づけ脳』(自由国民社)など多数。

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